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お酒造り/経過報告

ブログ 2026.03.14

今季のお酒造り、いよいよ大詰めです。

レースに例えるなら、第4コーナーを回って最後の直線を駆け抜けていくあたりといった所でしょうか。あと少しで「甑倒し(こしきだおし)」という今季最後、お米を蒸し終える日を迎えます。今は有終の美に向けて”全力疾走”を続けています。

この「甑倒し」以降は、お米を蒸す作業がなくなるという事で、発酵中の醪を「搾る」作業や、搾ったお酒の「瓶詰」作業が続いていきます。という事でまだしばらくは気の抜けない日々が続いていきますが、それでも約半年間も続いたお酒造りのゴールが少しずつ見えてきました。

そしてお酒造りの終わりを故郷も感じ始めたのか、蔵周辺では菜の花が咲き始め、気温も少しずつ上昇中、すっかり春の装いです。土日祝日関係ないノンストップのお酒造り生活の中で、しばらく蔵にこもっていたせいで、私たちは曜日感覚を失い、季節の変化などを感じにくかったのですが、それも少しずつ通常に戻ってきた今日この頃です。

さて今季はなんといっても”原料米の価格高騰”というニュースがとても衝撃的な酒造りの始まりでした。

ここ2年でほぼ2倍の価格となった原料米を手にし「お米無くして日本酒造りは出来ない」という当たり前の事を、あらためて考えさせられました。農家さんへのリスペクトや、お米の大切さ、これからの日本酒との向き合い方など、色々な感情を抱きながらのお酒造り。

そんな原料米の影響を受け、当初予定していた製造計画を一度見直し、臨機応変にそして柔軟に対応できた事で、なんとか例年通り今日まで駆け抜けてこれました。

そのほか途中、製造スタッフの急な怪我などもあり、急遽酒造り体制の変更も行いました。一難去ってまた一難、そんな中でもスタッフ全員の協力のおかげで、ここまでなんとかこぎつける事ができ、感謝の気持ちでいっぱいです。

肝心のお酒造りといえば、夏の猛暑によるお米の高温障害のせいでお米の溶け具合も難しい年だったように思いますが、みなで様々な工夫も施し、ほぼ全醪予定通りの粕歩合への着地となりそうです。

毎年変わる気候変動、世界的な社会情勢の影響にょる原油高、そして物価高と、次々にやってくるたくさんの課題と向き合い続け、ただひたすらひたむきに、酒造りに集中してきた数ヶ月。続々搾られるお酒たち、理想通りの味わいに思わず造り手ニッコリの毎日です。

また今年は新しい設備投資も行い、酒質改善に向けチャレンジをた年でもありました。

小蔵ゆえに一気に大きな設備投資はできませんが、毎年少しずつ設備投資できるように努めています。原料処理や貯蔵などここ数年で徐々に改善できてきましたので、今年は酸化防止や、高精密フィルターによるお酒の風味向上を目標とした設備導入の結果、皆様に新たなお酒の表情をお楽しみ頂けるのではないかと期待しています。

あらためまして、あと少しでやっと「ゴール」です。

ただこのゴールが私たちにとって大きな「スタート」でもあります。出来たお酒をこれから多くの皆様にお届けしていく中で、私たちは再び「課題と収穫」をたくさん頂く事と思います。皆様これからもよろしくお願いします。

さぁここまで駆け抜けてきた成果をさらに良きものにするため、引き続き気を抜かず、第4コーナー回って最後の直線、ラストスパート。ゴールはすぐそこです。続報をどうぞお楽しみに。

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