お酒づくり

10月下旬から始まったお酒造りもあっという間に1ヶ月が経過し、気がつけば12月が始まりました。昔と比べると最近の故郷は気温が下がらず、空調設備のない酒蔵でもろみの温度管理も神経使います。製氷機で作った大量の氷を駆使しながら、地下水の水温調節も施し、自然と文明の力を融合し良酒醸造を目指しています。

私たちは小蔵ではありますが、できる限りの事をして人の手や知識のアップデートはもちろん、理に叶い進化した設備投資によって、酒質の向上を目論んでいます。毎年酒造前にスタッフ皆で話し合い、何かしら新たな設備を入れるようにしていますが、やはり醸造設備はお金がかかります。そのためあれもこれもは難しく、毎年コツコツと少しずつですが私たちにとって必要だと思う設備を数年先まで計画をしながら導入しています。
この10年を振り返れば、新しい仲間(設備)がいろいろ増えたものです。あれもこれも、という夢が多くの方の支えのおかげで、時間をかけてだいぶ揃ってきました。原料処理、蒸米、醪管理、瓶詰め、搾り作業、貯蔵など…、創業150年近い古い酒蔵の中には、所狭しと毎年ちょっとずつ真新しい機械が増えてきました。

造り手が3人〜4人で半年間の醸造期間を乗り越えるためには、省力化して安定した酒質を生み出していくこと、とても大切だと感じています。

今年もありがたい事に、話がまとまって「新しい仲間(設備)」がこれから入ってきます。お酒造りの作業の中で無駄な工程は1つもなく全てが大切な作業の連続です。その1つ1つを理想通り完璧に進めていく中で、私たちや酒販店様、飲食店様、お客様がニコッと笑顔になれるお酒が生まれてくると信じています。
今回の新しい仲間は、これまで課題の1つだった私たちの悩みを解決してくれる可能性を秘めています。その答えが出るのは少し先ですが、休みなく続く酒造りの毎日の中で、新しい取り組みやチャレンジというのは、明るい1本の光のように感じワクワクしています。どうぞ皆様お楽しみに。
まだお酒造りは始まったばかり。これから数ヶ月いろんな事があると思いますが、まずは健康で笑顔で全てを乗り切れるように皆で頑張っていこうと思います。普段は入れない酒蔵の中の様子など、また不定期ですがこちらから皆様にお届けしてまいりたいと思います。今後とも叱咤激励のほどよろしくお願い申し上げます。
