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故郷のいま。

ブログ 2021.05.25

5月も終わりに近づき、故郷に吹く風がすっかり初夏の風に様変わりしてきました。
春のうららかな風から、湿気を含んだ力強くも爽やかな風に。

遠くに見える四国山地の新緑が美しく、蔵周辺では麦の収穫と田植えが同時進行しています。季節は確実に移ろいをみせてくれています。新型コロナウイルスの影響による外出自粛や飲食店さんの休業・時短営業がいまだに全国的に続いています。街の静けさや光の灯らない夜の街は寂しい限りです。人と人が行き交い、賑わいをみせていた数年前のように、また活気溢れる街に全国的に戻る日がはやく来る事を願うばかりです。

昨日のローカルニュースで「愛媛県は66日ぶりの感染者ゼロ!」という報道が大々的に流れていました。様々なルールやマナーの中で、感染防止策を徹底した事業者さんや県民の皆さん、そして県や市町村などの行政の皆さんの日々の努力の結果だと思います。ただゼロという数字より66日もの時間が過ぎていた事に、個人的にとてもびっくりしています。時間が経つのは本当に早いですね。

「何かを求めれば、何かが、音を立てて崩れていく」という青春時代によく聞いていた歌が、最近ではずっと頭の中を流れています。感染者ゼロを求めれば求めるほど、行動制限がきつくなり、人流もなくなり、人と人の交流や会話などのコミニュケーションも減ってしまう可能性も多々。感染者は減ったけど、その代償としてこの先には一体どんな社会が待っているのでしょう。感染者ゼロというニュースからホッとした安堵な気持ちが芽生えるのと同時に、様々な不安な想いが頭をよぎります。

いつの頃からから「今日の感染者は何人?」「増えた?」「減った?」という会話が日常になってしまいました。テレビをつけても新聞を開いても、インターネット記事に目をやっても、新型コロナ関連の報道を見ない日はありません。4歳の我が子も1年以上マスク着用生活をしていると、もはや服を着る感覚でマスクをつけていないと落ち着かないみたい。本当にガラッとライフスタイルが変わってしまった日本列島で、これから先どんな未来が待っているのか、容易に想像できくなってきた自分がいますが、出来る事を出来る範囲でコツコツと。変化を避けるのでなく、逆に楽しみながら1日1日を一生懸命生きていく位しかできませんが、これもまた長い人生の内で大切な時間だと自らに言い聞かせています。

ただ社会がこうしてガラリと変わってしまった今でも、冒頭触れた【故郷の自然】だけはなんら変わりはありません。春が終われば新緑の季節がやってきって、梅雨入りへ。そしてもうすぐ太陽眩しい夏がやってきます。きっと私の親も、そのまた親も、はるか昔のご先祖様も見てきたであろう、変わらぬ故郷の自然達。大きく変わっていく社会と、全く変わらない故郷の自然との対比は、自分自身の頭の中を整理させてくれます。この1年以上大きく変化する日常の中で、ついつい道に迷いそうになったり、思い悩む事があった時は、酒蔵を飛び出して近所を散歩して【故郷のいま】に触れるようにしています。

この変化の中で生まれた伊予賀儀屋ミニボトル、おかげ様で好評出荷中です。

成龍然の日本酒やお漬物もこのコロナ禍で新たに生まれたり、リニューアルをしました。

夏の成龍然すずかぜは、もうすぐ解禁です。お楽しみに♪

季節の風を感じると、心がスーッと晴れていきます。
皆様、ぜひ少し疲れたら外へ出て大きく深呼吸をしてみてくださいね。

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