あっという間に。

今週末はいよいよ皆造です。

皆造と書いて「かいぞう」と読みます。この言葉の示すところは、つまり「お酒造りの終わり」です。成龍酒造は12月からお酒造りを始めます。他の酒蔵さんと比べると少し遅いね、とよく言われます。お米の収穫時期や蔵の諸作業、酒質なども考えて12月から毎年行っています。1回始まると、ノンストップです。数か月、織田杜氏と弟を中心にフル回転の日々です。

毎日コツコツと作業を積み重ね、新酒が出来、お米を蒸す最後の日が訪れ、終わっては始まる連続の先に、皆造が訪れます。ぶるぶる震える寒い真冬が、気が付けば桜咲く春になっています。

まさにあっという間。

何事も始まる前は「まだまだ先は長い」と気が遠くなりますが、終わってみれば「あっという間」です。この時間の流れというのは本当に不思議で面白いですね。今年も色々あった酒造りでした。ここでは書ききれないほど、色々な思いの交錯する酒造りでした。喜びも苦悩も数え上げればキリがないほど、濃密なひと冬だったように思えます。

とはいえまだ数日残っています。最後の最後まで気を抜かずに皆で集中して皆造を迎えたいと思います。酒蔵では皆造を前に、酒蔵SHOPプチ開放というミニ新酒まつりが始まっています。会期は4/24までとなっています。ぜひお時間ありましたら遊びにお越し下さいませ♪

蔵近くの桜は散り始めましたが、まだ春のうららかさを私達に届けてくれいます。蔵にお越しの際はぜひ残り少ない春をお楽しみ下さいませ！