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稲の花

ブログ 2021.08.24

稲の花って見た事ありますか?

お米にも”花”があるのです。どうしてもお米というと、秋のたわわに実った稲穂のイメージが強いですが、この時期の田んぼには稲から穂が出て”花”が咲くのです。

それはまだ小さく白く神秘的な花。とても可愛く見過ごしがちな花。これから収穫に向けて動き出した小さな合図です。開花後は受粉し、籾の中で胚が完成し、養分をデンプンにし、胚乳として籾に蓄積し始めます。籾にお米を蓄える大事な時期。

成龍然のお酒となる原料米を契約栽培してもらっている圃場に行くと、夏の終わりに吹く独特な優しい風が全身を包み込んでくれとてもいい気持ちになれます。まだ小さなお米の命がこれからお酒へと変身していくという、壮大なドラマの始まりが、まさに今なのです。

まるで緑の絨毯のような田んぼ。ここは一切の農薬や肥料を使わない自然栽培圃場。田んぼの中には虫がいて一生懸命、人の手に代わって小さな草を食べてくれています。栄養分豊富な田んぼの中にある、豊かな生態系が素晴らしいお米になる原点でもあります。

土から米へ、米から酒へ。人と自然がタッグを組んだ農業と酒造り。古来日本人から代々受け継がれてきた伝統と歴史を胸に、故郷の田んぼを保全し発展させていくプロジェクトはまだ始まったばかりです。10年後、50年後、100年後、ここに住む後世が同じ美しい自然の中で笑顔で生活できているシーンを思い浮かべ、今日も一歩ずつ歩んでいきたいと思います。

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